米東部や北部に異例のフラミンゴ飛来、ハリケーンの影響か
フロリダ州西部のトレジャー島に住むボート船長のビニー・ファゲットさんは、フラミンゴ17羽の群れが波打ち際を歩き、海岸で餌を取っているのを見かけたという。餌を食べ終わったフラミンゴは日没のころに飛び去った。
「生まれてからずっとここに住んでいるけれど、フラミンゴは見たことがなかった」とファゲットさんは言う。
ロレンツさんは、「この鳥たちは今、ストレスにさらされている。どんな風に見えていようと、恐ろしい困難をくぐり抜けてきた」「だから近寄って驚かせたりせず、その存在を楽しんでほしい」と呼びかけた。
フロリダ原産のフラミンゴは、帽子などのファッションに使う美しい羽のために乱獲され、20世紀初めごろにかけて絶滅寸前に追い込まれた。
個体数は世界的には増えているが、フロリダ州のフラミンゴのほとんどは、動物園などから逃げてきた個体の子孫と思われる。
最近ではキューバやユカタン半島、バハマ諸島から飛来したフラミンゴが観測されていた。
ロレンツさんによると、フラミンゴは海上を何千キロも飛ぶことができるため、オハイオ州にいても寒くなれば問題なく元の場所に戻れるはずだという。
ロレンツさんは専門家などと連携してフラミンゴの繁殖地を再生する取り組みにかかわっており、「いずれ南フロリダやフロリダキーズへ野生のフラミンゴを見に来てもらえるようになるだろう」と話している。