米月着陸船オデュッセウス、降下中に撮影の画像届く
(CNN) 米宇宙企業インテュイティブ・マシーンズは26日、月着陸船「オデュッセウス」が月に接近しながら撮影した新たな月面の写真を公開した。オデュッセウスは22日、米国製の宇宙船としておよそ半世紀ぶりの月面着陸を果たしていた。
オデュッセウスを開発したインテュイティブ・マシーンズは当初、着陸から数時間でオデュッセウスが撮影した最初の画像が届くと予想していたが、同船との通信の確立は難航している。
オデュッセウスは月面でつまずいて岩の上で横倒しになっていると思われ、そのために一部のアンテナの方向がそれた可能性がある。
同社は26日、オデュッセウスとの通信は、予想よりも早い27日に途絶えるとの見通しを明らかにした。X(旧ツイッター)への投稿で「着陸船の太陽光パネルに光が当たらなくなるまでデータを収集する。地球と月の位置から判断すると、オデュッセウスとは26日朝まで通信を継続できる」と説明している。
インテュイティブ・マシーンズが公開した「オデュッセウス」が撮影した月面の写真/From Intuitive Machines
つまり、オデュッセウスが月面で稼働できるのは5日足らずになる見通し。同社は当初、最大9日間は機能できるとの見通しを示していた。
同社が23日に公開した画像には、オデュッセウスが降下の際にとらえた月のクレーターが写っていた。
26日に新たに公開された2枚の画像のうち鮮明な方の1枚について、同社は「着陸地点に接近しながらピッチングオーバーした約35秒後に撮影した」と説明している。ピッチングオーバーとは、宇宙空間を水平移動した後、着陸直前に直立状態となる動作を表す。
同社によると、オデュッセウスは目標とした着陸地点から1.5キロ以内に着陸している。