浸水した住宅の後片付けで細菌感染、女性死亡 米テキサス州

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下水などが混ざった洪水の水には非常の多くの細菌が含まれている

下水などが混ざった洪水の水には非常の多くの細菌が含まれている

(CNN) ハリケーン「ハービー」の影響で大規模な洪水に見舞われたテキサス州でこのほど、浸水した住宅の後片付けをしていた女性が細菌感染による壊疽(えそ)性筋膜炎のため死亡した。ハリス郡の当局が明らかにした。ハービーに関連した同郡の死者はこれで36人になった。

死亡したのは77歳のナンシー・リードさん。監察医によると、転倒して上腕部を負傷し、この傷口から細菌に感染、合併症を起こして15日に死亡した。

知人によれば、リードさんはヒューストン近郊にある息子の自宅の片づけを手伝っていた時に転倒し、洪水の汚水に触れて細菌に感染した。集中治療室に2週間入院し、一時は快方に向かっていたという。

米疾病対策センターによれば、皮膚感染症の壊疽性筋膜炎は進行が速く、体内の組織が破壊されて短期間で死に至ることもある。診断が早ければ抗生剤で治療できるが、感染の拡大を食い止めるために手術が必要になることもある。

壊疽性筋膜炎を起こす細菌はプールや水たまりなど日常的な環境に生息しているが、下水などが流れ込んだ洪水の汚水は特に細菌の数が多い。傷口から細菌が入ると、わずか数時間で患部の腫れが広がる。特に糖尿病などの患者や高齢者など、免疫が弱い人はリスクが高い。

洪水の発生から4週間がたち、現地では浸水した住宅の後片付けも進む。しかし被災した住宅の多くは、汚染された水に浸かった部分を解体する必要に迫られているという。

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