ベネズエラに「近い将来」の軍事介入なし、米大統領補佐官
ワシントン(CNN) マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)は25日、マドゥロ大統領の強権体制が強まる南米ベネズエラ情勢に触れ、米国は「近い将来」の軍事介入を想定していないと記者団に述べた。
トランプ大統領は約2週間前、軍事介入の可能性に言及していた。
マクマスター補佐官は、ベネズエラ情勢に関してはまとまった選択肢をトランプ氏に提示していると指摘。トランプ大統領は国家安全保障担当幹部に経済制裁の在り方ばかりでなく、事態がさらに悪化した場合に備えての選択肢の作成も求めていたという。ただ、同補佐官は軍事力の行使を否定しない慎重な言い回しも示した。
反米左派路線のマドゥロ大統領率いるベネズエラでは政情混乱と共に治安が悪化し、反政府デモも頻発し多数の死亡者も出ている。食糧不足も深刻化し、デフォルト(債務不履行)が近いとの見方もある。この中でマドゥロ氏は野党が押さえる議会を無効化する制憲議会を発足させるなどの強硬策で権力維持を図っている。
米国の軍事介入に関するトランプ氏の発言についてはペンス副大統領も先週、コロンビアを訪問した際に言及し、その可能性を否定する見解を示していた。副大統領はトランプ氏の真意について、隣国が独裁制に陥るのを座視はしないとの強い決意を込めたものだったと説明していた。