「日本のベートーベン」、別人が作曲 耳も聞こえた?
東京(CNN) 聴覚障害がありながら交響曲を発表したとして「現代のベートーベン」と呼ばれ人気を博していた作曲家、佐村河内守氏。だが作品の多くが別の音楽家による代作だったことや、耳が聞こえていたことが相次いで明らかになった。
代作を請け負っていたとされる桐朋学園大学非常勤講師の新垣隆氏は6日、過去18年間にわたり20曲以上を佐村河内氏に提供し、700万円前後の報酬を受け取ったと語った。
また新垣氏は、佐村河内氏の耳が聞こえないと感じたことは一度もないと語った。佐村河内氏は長年にわたり、新垣氏が作った楽曲のたたき台を耳で聞き、要望を伝えてきたという。
佐村河内氏は15年ほど前に聴覚を完全に失ったとしていた。代表作とされる「交響曲第1番HIROSHIMA」はクラシック音楽としては異例の大ヒット。広島の原爆犠牲者に捧げられた作品だったが、NHKが同氏が東日本大震災の被災地を旅する姿を伝えて以降、復興のシンボル的楽曲にもなっていた。