国際陸連、ロシア陸連の資格を暫定停止 五輪出場に暗雲
同報告書では、アスリートやコーチ、医者、研究員のほか、国家そのものも含め、ロシア陸上界の「あらゆるレベルで不正の文化が深く根付いている」と言明。中でも、アスリートが競技外薬物検査の事前通知を受けたり、ドーピング管理に携わる関係者に賄賂を渡して他の検査を回避するなどといった不正が頻繁に行われている点を指摘している。
報告書ではまた、ドーピングの証拠となるサンプルの検査を担うモスクワの検査所の運営に影響を与えるため、ロシア連邦保安局(FSB)が脅しをかけたと批判。同検査所のグレゴリー・ロトチェンコ所長について、「ドーピング活動の支援者であり教唆者」だとしたほか、WADAの勧告に反して1400本以上の検査サンプルを破棄したとして同所長を批判している。
ロシア国営スプートニク通信によると、プーチン大統領は独自の調査を行うとともに、複数のスポーツ連盟の調査に協力する意向を表明。また同通信は13日、ムトコ・スポーツ相の話として、ロシアにドーピング問題があることは認めるものの、すべての選手が罰せられるべきはないと伝えた。