「サッカーの王様」ペレ氏、現役時代の記念品を競売へ

（ＣＮＮ） サッカー・ブラジル代表の往年の名選手、ペレ氏（７５）が、現役時代の思い出の品々を競売にかけることが１日までに分かった。２０００点を超えるそれらの品物の総額は、控えめに見積もっても５１０万ドル（５億６４００万円）に達するとみられる。

オークションへの出品についてペレ氏は「難しい決断だった」としながらも、「世界中の人々と品物を共有する方が、世の中のためになるのではないかと思った」と説明した。

出品される中で６０万ドルと最も高い予想落札価格をつけたのは「ジュール・リメ杯」の名で知られるワールドカップ（Ｗ杯）優勝トロフィーのレプリカだ。これはペレ氏が１９７０年に３度目となるＷ杯制覇を果たした時に贈られたもの。また優勝メンバーが個別に受け取るメダルも、１つ２０万ドルで落札されるとみられている。

このほかのアイテムとしては、ブラジルのクラブチーム、サントスや、米国のニューヨーク・コスモスでプレーした時のユニホームが１着につき１万ドルで落札される見通し。１９８１年公開の映画「勝利への脱出」に出演した際履いていたスパイクにも８０００ドルの予想落札価格がつけられた。

これまで自身のコレクションの多くをサントス市に寄贈してきたというペレ氏は、今回のオークションの収益についても、一部をブラジル国内の小児科病院に寄付するとしている。

その上で「品物を購入した人たちには、私の現役時代のことを子どもやその次の世代へ伝えていってほしい」と語った。

ジュリアンズ・オークションが運営する今回のオークションは、６月７日～９日に行われる予定。ネット上で公開されるため世界中から買い手が参加すると見込まれる。