ムスリム女性向けのスポーツ用「ヒジャブ」、ナイキが発売へ
ドバイ(CNNMoney) 米スポーツ用品大手ナイキは8日までに、イスラム教徒の女性スポーツ選手が髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」の代わりに着用できるヘッドウェアを発表した。
新商品の「ナイキ・プロ・ヒジャブ」は軽量ポリエステルの一枚仕立て。素材にごく小さい穴を開けることで通気性を持たせているが、透けて見えることはない。
ナイキによると、商品の開発には1年1カ月かかった。来年の春物シーズンに合わせて発売する予定だが、アラブ首長国連邦のフィギュアスケート選手、ザフラ・ラリさんがすでに試着している。
ラリさんは「試作品を見た時、わくわくしてちょっぴり感激しました」「今まで演技用にたくさんのヒジャブを試してきたけれど、私に合うものはほとんどなかった。でもこれを着けて回転してみたら、フィット感と軽さにびっくりしました」と話している。
ナイキは数週間前、中東地域で女性のスポーツ選手を描いたコマーシャルを流した。各種のスポーツで活躍するアラブ諸国出身の女性5人を映し出し、「みんなに何と言われるだろう」という声を重ねた。
これはアラブの女性たちが伝統的な価値観から踏み出そうとする時、きまって投げ掛けられる質問だ。映像はソーシャルメディア上で拡散し、そのメッセージに賛否両論が巻き起こった。