「バブル咲く木」で春を体感、ミラノにアート作品お披露目
バブルを通して「はかない一瞬」を表現するのが、作品の狙いだ。グローブズ氏は展示に先立ち、こう話していた。「私たちは持ち物が多すぎて、時には持たないことが素晴らしいぜいたくになる」「販売用の商品ではない作品を作る機会が与えられて、とてもうれしかった。デザイナーは持ち物を増やすことと関係なく、経験をデザインすることもできる」
スタジオ・スワインはこれまでも鋭い感性でさまざまな素材を選んできた。海で集めたプラスチックごみや、人間の髪を作品にしたこともある。
「木の土台には足場用のアルミを使った」と、村上氏は話す。「バブルは水と空気、そして水蒸気でできている。はじけてしまえば何も残らない」
制作を依頼したコスは、これが6回目の出展だ。昨年までにゲイリー・カード、ボンソワール・パリ、ネンド、スナーキテクチャー、藤本壮介氏との共同展示を手掛けてきた。
コスのクリエーティブ・ディレクター、カリン・グスタフソン氏は、今から数年前に偶然スタジオ・スワインを見出して、すっかりほれ込んだという。ロンドン市内のオフィスでのインタビューでは「初めて会いに来てくれた時、2人の思考プロセスに驚かされた」と語った。
インスタレーションはミラノ・デザインウィークの期間中、9日まで公開されている。