「チケット高すぎ」 欧州強豪クラブのサポーター、スタジアムで抗議の横断幕
(CNN) サッカーの欧州クラブ王者を決めるチャンピオンズリーグ(CL)の試合が行われたスタジアムで、世界的な強豪クラブのサポーター同士が、チケット代の高騰に対してともに抗議の声を上げる一幕があった。
試合はイングランドのリバプールFCとドイツのバイエルン・ミュンヘンが激突した19日開催のCL決勝トーナメント1回戦の第1戦。リバプールのホーム、アンフィールド・スタジアムに乗り込んだバイエルンのサポーターが0-0で迎えた後半開始早々、スタンドで横断幕を広げたことが発端だった。
横断幕には「アウェーチケット:リバプールFC 48ポンド、FCバイエルン 55ユーロ」、「強欲には際限がない」、「20で十分」といった文言が躍った。この横断幕に対し、スタジアムを埋めたリバプールのサポーターから大きな拍手が起こった。試合はこのまま0-0で終了した。
「20で十分」の文言は、イングランドとウェールズの各クラブのサポーターを代表する団体が立ち上げたキャンペーンにちなむ。同団体は各クラブに、アウェーサポーター向けのチケット代の上限を20ポンドとすることを求めている。
イングランド・プレミアリーグに所属する各クラブは、2016~17シーズン初め以降、アウェーサポーター向けのチケット代の上限を30ポンドとしてきた。今月に入りリーグ側は、この価格設定を向こう3シーズンにわたって継続する方針を発表したばかりだった。
バイエルンのサポーターがスタジアムでチケット価格に抗議の声を上げるのは今回が初めてではない。17年には、CLでベルギーのアンデルレヒトと対戦した際、チケット代が100ユーロもかかったことに異議を唱える横断幕を掲げた。大会を統括する欧州サッカー連盟(UEFA)はこの行為に関してバイエルンに罰金を科したが、一方でアンデルレヒト側にも当該のサポーターらに対してチケット代の一部を払い戻すよう命じた。
バイエルン対リバプールの第2戦は、来月13日にミュンヘンで行われる。