地面を揺らしたファンの熱狂、ゴールのたびに地震計が観測 米シアトル
(CNN) 米メジャーリーグ・サッカー(MLS)の王者を決めるMLSカップ決勝戦で、シアトル・サウンダーズFCが3回のゴールを決めてトロントFCを下した。この時の観客の熱狂ぶりを地震計がとらえていたことを、研究チームが明らかにした。
太平洋岸北西部の地震を観測しているPNSNの研究チームは、10日にシアトルで行われた決勝戦を前に、ファンの熱狂が本当に地面を揺らすのかどうか確かめるため、地震計を設置していた。
地震計のうち1台はスタジアムの前に、もう1台はスタジアム内のサウンダーズ側の観客席の下に設置した。
PNSNのスティーブ・マローン氏は実験を前に、「スタジアムで観客が飛び跳ねれば振動が発生し、地面を伝ってある程度の距離にまで届くはず」「サウンダーズのファンは、リズミカルなシンクロジャンプで特に名高く、極めて強い地震波を発生させるはず」と説明していた。
果たしてファンの熱狂ぶりは評判通りだった。地震計は3回のゴール全てで揺れを観測した。
Congrats to @MLS champs @SoundersFC! Today's goals were easy to spot on our seismograms.
— PNSN (@PNSN1) 2019年11月11日
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ファンの熱狂による地面の揺れが観測されたのは今回が初めてではない。
PNSNによると、シアトルでは2013年に行われたアメリカンフットボールの試合でも、マグニチュード(M)1~2程度の揺れを観測したことがある。
昨年開かれたサッカー・ワールドカップでは、メキシコがドイツを相手に予想外のゴールを決めた際に、メキシコ市で現地の地質大気研究所が地震活動を観測していた。
マローン氏によれば、カメルーンでは2006年、全土で地震活動が観測された。これはテレビでサッカーの試合を観戦していた全国のファンが飛び跳ねたためだったとマローン氏は解説している。