「ER」出演女優射殺、母親が不法死亡訴訟を提起 米
(CNN) 米人気ドラマ「ER緊急救命室」に出演した女優バネッサ・マルケスさんが2018年、カリフォルニア州サウスパサデナ市の自宅で警官に射殺された事件で、マルケスさんの母親が同市を相手取り不法死亡訴訟を提起したことが分かった。CNNが入手した文書で明らかになった。
訴訟はマルケスさんの母親の代理人が24日、同州ロサンゼルスの裁判所に提起した。マルケスさんの様子の確認に訪れた警官が「有過失かつ無謀な」行動に及んだとしている。
マルケスさんは米NBCテレビのドラマ「ER」に看護師ウェンディ・ゴールドマン役で登場したことで知られる。2018年8月、サウスパサデナの自宅で警察に撃たれ死亡した。49歳だった。
当局者は当時CNNの取材に対し、通報を受けて自宅を訪れたところ、マルケスさんは発作を起こしていて、精神的な問題を抱えている様子だったと述べていた。
今回の訴訟ではこの主張に異を唱えている。
警察はまた、医療支援を行おうとしたところ、マルケスさんが拳銃とみられる武器を手にしたため、発砲に至ったと説明。警察の当時の説明によると、捜査の結果、この武器はBB弾を用いる銃だったことが判明した。
母親の代理人のひとりは声明で、「米国で警察改革を求める声が高まっているのは、まさにこうした致死的で不要な警察の行動が原因だ」としている。
マルケスさんは「ER」の他に、1988年の映画「落ちこぼれの天使たち」や「となりのサインフェルド」などの作品に出演した。