バッハ会長、安全な五輪開催を強調 医療スタッフ提供へ
(CNN) 開会まで10週間を切った東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに向けて、大会組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)などが準備状況を確認する合同会議が19日に開かれ、バッハIOC会長は安全な開催への意欲を改めて強調した。
バッハ氏は会議の中で、IOCが新型コロナウイルス感染対策に協力するため、追加の医療スタッフを提供すると表明したことを明らかにした。
ワクチンの接種状況については、選手村に入るメンバーの75%がすでに完了し、最終的には接種率が80%を超えることを予想していると述べた。
また、予定されている感染対策はすでに複数のテスト大会で効果が確認されていると指摘し、これまでの大会で感染拡大は起きていないと強調した。
組織委の橋本聖子会長は会議の冒頭で、選手と国民を守るための重点事項として、選手の検査頻度を上げること、一般市民との分離を徹底することを挙げた。
日本では感染拡大が続く一方で、国民のワクチン接種率は約1%にとどまっていることなどから、五輪の中止を主張する声が上がっている。
中止を求めるオンライン署名には、9日間で35万人が賛同した。署名を呼び掛けた弁護士の宇都宮健児氏は、五輪を心から歓迎できる環境ではないと主張し、開催すれば貴重な医療資源を五輪に割くことになると指摘した。
一方、世界陸連のコー会長は今週、CNNとのインタビューで「五輪は開催するべき。安全に開催することは可能だと確信している」と述べた。