米女子ハンマー投げのベリー、決勝前に拳を突き上げる 「代表するためにここにいる」
IOCのマーク・アダムズ広報部長は2日、「我々はすべてのアスリートの見解を尊重しようと努めている。彼らには意見表明の場を以前より多く与えている」などと述べた。
ベリー氏は表彰台で抗議を行う可能性を否定していなかったものの、決勝でベストなプレーをすることはできず、メダル圏外の11位に終わった。
「人々は私が成功すると憎む」
今年の五輪選考会でのベリー選手の抗議行動に対しては、共和党のテッド・クルーズ上院議員やダン・クレンショー下院議員などから多くの批判が寄せられた。
SNSではベリー選手が東京五輪でメダルを逃して喜ぶユーザーもいたが、ベリー選手は批判を意に介さない姿勢を示した。
「人々は私が成功すると憎む。私が成功しなくても憎しみを示す」とベリー選手はツイッターに記し、「どちらにしても私のメッセージは変わらない。私は今後も変化と社会正義を唱えていく」とつづっている。
ベリー選手は24年のパリ五輪への挑戦を否定しなかったものの、今は最も支援を必要とする人を助けることに時間を割きたいと話す。
3日の決勝後には記者団とのやり取りで、女子砲丸投げで銀メダル獲得後に抗議のジェスチャーをしたレーベン・ソーンダーズ選手(25)を称賛する場面もあった。
ソーンダーズ選手は他のメダル獲得者と一緒に写真撮影に臨んだ際、両手を上げて「X」の形に交差させた。その後NBCとのインタビューで、Xの形は「抑圧されたすべての人が出会う交差地点」を表していると語っていた。