カタールW杯、スタジアムでアルコール販売せず FIFAが確認
カタール・ドーハ(CNN) 中東カタールでのサッカー・ワールドカップ(W杯)開幕を2日後に控えた18日、国際サッカー連盟(FIFA)は試合会場となる8カ所のスタジアムでのアルコール販売を行わないことを確認した。これらのスタジアムでは大会期間中64試合が開催される。
FIFAの声明によれば、開催国当局との間で協議した結果、アルコール飲料の販売はFIFAが主催するイベント会場や販売許可を得た場所に限る決定を下したという。これにより試合を行うスタジアムの周辺からはビールの販売所が撤去される。
イスラム教国のカタールは非常に保守的な面を持つことで知られ、アルコールの販売・摂取が厳しく規制されている。
9月、カタールはチケットでスタジアムに入場したファンに対し、キックオフの3時間前からアルコール入りのビール購入を許可する意向を示していた。試合中の購入は不可としたが、終了後1時間までの購入は認めるとしていた。
今回の規制の対象外となるノンアルコールビールについては、引き続きW杯を開催する全てのスタジアムで販売される。FIFAが声明で付け加えた。
その上でFIFAは、今後もカタール当局と共にスタジアムとその周辺が全てのファンにとって楽しく、他者を尊重する場になるよう取り組む姿勢を明らかにした。
ファンの間ではスタジアムがアルコールフリーになるのを歓迎する声が上がる一方、戸惑いや不満をあらわにする向きもある。21歳の学生はドーハで取材に答え、「正しい措置だとは全く思えない。これではファンを呼び込めない」と語った。
FIFAのパートナー企業の一つでビール大手のバドワイザーは当初、チケットを買ったファンが入れるスタジアム周辺のエリアで毎試合の前後にビールを販売する予定だった。
同社は今回の措置への困惑を示唆する短いコメントをツイッターに投稿したが、この書き込みは直ちに削除された。