ウクライナ選手がベラルーシ選手と握手拒む、観客からブーイング テニス全仏OP
(CNN) テニスの全仏オープン女子シングルス1回戦で、アリーナ・サバレンカ選手(ベラルーシ)と対戦したマルタ・コスチュク選手(ウクライナ)が試合後の握手を拒み、一部の観客からブーイングを浴びた。
試合は6―3、6―2でサバレンカ選手が勝利した。敗れたコスチュク選手はまっすぐ審判に歩み寄って握手を交わすと、サバレンカ選手とは握手しないまま、自分の席に戻った。
観客席からはブーイングが飛び、コスチュク選手がコートから立ち去る際に再びブーイングが浴びせられた。
コスチュク選手は1月の全豪オープンで、ロシア人やベラルーシ人の対戦相手とは握手しないと宣言していた。
一方、サバレンカ選手は試合後の記者会見で厳しい質問を浴びせられた。1人の記者は、「まるでウクライナ人があなたを憎んでいるかのように事をゆがめた」としてサバレンカ選手をとがめ、戦争を非難するよう促す質問をサバレンカ選手が避けたとして非難した。
サバレンカ選手は今年3月、ロシアのウクライナ侵攻を受けて一部選手との関係がこじれる中、ロッカールームで自分に向けられた「憎しみ」を理解しようとして苦しんでいると告白していた。
サバレンカ選手は「私は何度も繰り返し、ロシア人選手であれ、ベラルーシ人選手であれ、戦争を支持する人はこの世界で誰もいないと言ってきた」と強調。ウクライナの選手が自分と握手しない理由は理解できると付け加え、コスチュク選手が観客からブーイングを浴びせられるいわれはないと語った。
ロシアとベラルーシの選手は、中立的な立場で大会に出場している。