俳優組合スト参加者に木陰提供の並木、映画会社が丸裸に 米ロサンゼルス
(CNN) 全米映画俳優組合がストライキを続けている米ロサンゼルスで、映画会社NBCユニバーサルがオフィス前の並木を剪定(せんてい)し、この並木でピケを張っていた組合員が猛暑をしのぐ木陰がなくなった。ロサンゼルス市当局は、この問題について調査に乗り出したことを明らかにした。
Our Office is investigating the tree trimming that occurred outside Universal Studios where workers, writers, and actors are exercising their right to picket.
— LA City Controller Kenneth Mejia (@lacontroller) July 19, 2023
The trimmed trees are LA City managed street trees.
(Before and after photos below) pic.twitter.com/xczw0bTdh9
ロサンゼルス市のケネス・メヒア主計局長はツイッターに「樹木はロサンゼルス市民に大切な環境を提供するためにも、市民の健康のためにも、特に熱波の中では欠かせない」と書き込んだ。
ハリウッド俳優など約16万人が加入する全米映画俳優組合は先週、全米脚本家組合の1万1000人に加わってストに突入。同組合員は5月以来、ストを続けているが、猛暑が続く中でストの主催者は参加者に対し、水分補給や日焼け止めの使用を呼びかけていた。
全米映画俳優組合は今週、ロサンゼルスの異常な猛暑を理由に、ディズニーとワーナー・ブラザーズに対する抗議運動の時間を短縮していた。
コメディアンのクリス・スティーブンズ氏は17日、丸裸になった並木の写真をツイッターに投稿。「気温が(カ氏)90度を超える週の直前、我々のピケ隊に木陰を与えてくれていた樹木の枝を伐採したユニバーサル・ピクチャーズの善良な人たちにエールを」と皮肉を込めて書き込んだ。
これに対してNBCユニバーサルは、悪意はなかったと弁明。「私たちが行った樹木の剪定が意図せずデモ参加者に困難を生じさせたことは認識している。私たちにその意図はなかった」「毎年この時期は、強風の季節を前に樹上を軽くするための剪定を行っている」とした。
一方、メヒア主計局長は、並木を管理しているのは市であってNBCユニバーサルではないと述べ、剪定を行うのは毎年ではなく5年に1度だと説明している。