「本人も家族も辛い」 認知症のブルース・ウィリスさん、妻が心境吐露
(CNN) 前頭側頭型認知症(FTD)と診断されて俳優を引退したブルース・ウィリスさんの妻、エマ・ヘミングさんが25日、米NBCの番組に出演してウィリスさんと家族の近況について語った。
ヘミングさんは認知症の診断について「診断された本人にとっても、家族にとってもつらい。それはブルースや私自身にとっても、娘たちにとっても変わりません」「これは家族の病気だと言われるけれど、本当にその通りです」と告白した。
ウィリスさんが自分の状態を認識しているのかどうかと尋ねられると、ヘミングさんは「知るのは難しい」と答えている。
ヘミングさんはFTDに対する認識を高めてほしいと訴え、前頭側頭型変性症協会のスーザン・ディッキンソン代表も同調した。
ディッキンソン代表によると、この疾患は自己洞察力に影響を及ぼし、自分が変わってしまったことを認識できなくなる患者もいるという。
診断についてヘミングさんは「安堵(あんど)であり災いでした」と形容し、つらさは変わらないものの、「ブルースに何が起きているのか分かったことで、少しだけ楽になりました」と振り返った。
2人の娘にどう説明したかについては「私たちはとても正直で開かれた家庭です」「私たちにとって一番大切なのは、この病気が何なのかを説明できること。医学的見地からこの病気が何なのかを知れば、ある意味で全てつじつまが合うので」と説明。「これについて娘たちに知ってもらうことが大切でした。父親の診断に関する偏見や恥じらいはあってほしくないので」と強調している。
さらにヘミングさんは、夫を「与え続けてくれる贈り物」「たくさんの愛情、忍耐、回復力」と形容し、「ブルースは本当に、私たちが今の喜びの中にいることを望んでいます。私と私たち家族のために」と話した。