「今年の人」にテイラー・スウィフト、「世界に勇気与えた」 米誌タイム
(CNN) 米歌手テイラー・スウィフトが、米誌タイムの「今年の人」に選ばれた。スウィフトは同誌のインタビューの中で、2016年に起きたカニエ・ウェスト(現在は「イェ」に改名)とキム・カーダシアンとの不和について、「キャリアの死」のように感じたと振り返った。
当時ウェストは、歌詞にスウィフトを登場させて騒ぎを巻き起こし、問題の歌詞については事前にスウィフトの承諾を得ていたと主張した。スウィフトはこの主張を認めなかったが、当時ウェストの妻だったカーダシアンがウェストの主張の裏付けとして、スウィフトとウェストの会話を記録したとする動画を公表した。
6日のインタビューの中でスウィフトはこの出来事を振り返って「私のキャリアが奪われた」と語り、「完全なでっち上げだった。違法に録音された電話の会話をキム・カーダシアンが編集して、私がうそつきだと言いふらすために公表した」と主張。「そのせいで今までなかったほど精神的に落ち込んだ。外国に転居して1年間、賃貸住宅から出なかった。電話に出るのも怖かった」と振り返った。
Taylor Swift (@taylorswift13) is TIME's 2023 Person of the Year https://t.co/oyjR55azCZ pic.twitter.com/m2qbIbd5TX
— TIME (@TIME) December 6, 2023
その後、スウィフトのキャリアは絶好調に達する一方、ウェストは2022年の反ユダヤ主義発言が原因でギャップやバレンシアガ、アディダスなどとの契約を打ち切られた。
バービーや英チャールズ国王を押しのけて「今年の人」に選ばれたスウィフトについて、タイム誌は「今年、33歳のスウィフトは、ある種の核融合に到達した。アートと商業を融合させ、歴史的なエネルギーの力を放出した」と評している。
その上で、スウィフトは暗い時代の中で世界中の人たちを勇気づける術を見つけたと述べ、「これほどたくさんの人を、これほどうまく動かせる人は、地球上でほかに誰もいない」と指摘した。