仏総選挙の第1回投票、エムバペが「最悪」と一蹴 極右の躍進受け
(CNN) サッカー界のスーパースター、フランス代表のキリアン・エムバペ選手が、先月30日に行われた仏総選挙の第1回投票を「最悪」と一蹴した。投票では反移民を掲げる極右「国民連合(RN)」が躍進し、得票率で首位に立った。
エムバペ選手が主将を務めるフランス代表は5日、ドイツで開催中のサッカー欧州選手権(ユーロ2024)準々決勝でポルトガルと対戦する。
エムバペ選手は試合が行われるハンブルクで記者会見し、フランス国民に対して投票に行くことが今まで以上に求められていると強調。「緊急事態だ。我々の国をこのような人々の手に渡してはならない。状況は本当に切迫している」と述べた。
第1回投票ではRNが33.15%の票を獲得して首位。2位が左派連合「新人民戦線(NFP)」で、マクロン大統領率いる与党連合は3位にとどまった。
RNが政権に就けば、第2次世界大戦以降で初めて極右政党が政権を担うことになる。ただ7日の第2回投票でどのような結果が出るかは不透明だ。
エムバペ選手は流れが変わることを期待していると発言。皆が投票へ行き、正しい選択をするのを望むと訴えた。
家族のルーツをカメルーンとアルジェリアに持つ25歳のエムバペ選手は、先月にも総選挙に言及し、自身の価値観を体現しない国を代表したくはないと主張していた。