セーヌ川に許容水準超す大腸菌、水泳には危険レベル パリ五輪

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パリ五輪のトライアスロン競技のテストイベント=2023年8月18日、仏パリのセーヌ川に架かるアレクサンドル3世橋/Stephanie Lecocq/Reuters

パリ五輪のトライアスロン競技のテストイベント=2023年8月18日、仏パリのセーヌ川に架かるアレクサンドル3世橋/Stephanie Lecocq/Reuters

(CNN) オリンピックの開幕が迫るフランス・パリで、トライアスロンなどの会場となるセーヌ川の大腸菌が依然として許容水準を上回る日が多く、安全に泳げる状況ではないことが、市の検査で明らかになった。

パリ市が行った水質検査の結果、トライアスロン競技の会場となるアレクサンドル3世橋の大腸菌は、6月3日~7月2日にかけての30日のうち22日で許容限度を上回り、選手に重大な健康被害を生じさせる可能性があることが分かった。

それでも当局は、ここ数週間で気象条件が改善して水質は向上していると説明し、オリンピックに問題はないと強調。パリのアントワーヌ・ギルー副市長は10日、CNNの電話取材に「この季節らしい天候になっている」「セーヌ川の水質は良好だ」と語った。

水質検査では、雨が降るとセーヌ川の大腸菌が急増することが裏付けられている。

パリ五輪のテストイベントで泳ぐトライアスロン選手=2023年8月18日、仏パリのセーヌ川/Emmanuel Dunand/AFP/Getty Images
パリ五輪のテストイベントで泳ぐトライアスロン選手=2023年8月18日、仏パリのセーヌ川/Emmanuel Dunand/AFP/Getty Images

前日に雨が降った6月30日のアレクサンドル3世橋は、水100ミリリットルあたりの大腸菌コロニー形成単位(CFU)が2000前後と、世界トライアスロン基準で「良好」とされる水準の2倍だった。

世界トライアスロン大会規則によると、CFUが1000を超えた場合、医療委員会がゴーサインを出さない限り、トライアスロンの水泳は中止しなければならない。

パリ五輪に向けて建設工事が進むセーヌ川沿い=1日、フランス・パリ/Dimitar Dilkoff/AFP/Getty Images
パリ五輪に向けて建設工事が進むセーヌ川沿い=1日、フランス・パリ/Dimitar Dilkoff/AFP/Getty Images

パリオリンピックの開会式は26日、流れが強すぎなければセーヌ川で行われる。6月24日に予定されていたリハーサルは、大雨のため川の流れが激しかったことから中止になった。

セーヌ川は100年以上にわたり、水質汚染を理由に遊泳が禁止されていた。

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