スペインサッカー連盟前会長に有罪判決、女子代表選手に同意なくキス

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スペインサッカー連盟のルビアレス前会長/Juan Medina/Reuters

スペインサッカー連盟のルビアレス前会長/Juan Medina/Reuters

(CNN) スペインの高等裁判所は21日までに、2023年サッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した代表チームにフィールド上でメダルを授与する際、エルモソ選手の唇にキスして性的暴行を加えたとして、スペインサッカー連盟のルビアレス前会長に有罪判決を言い渡した。

高等裁判所は1万800ユーロ(約170万円)の罰金を科したものの、強要罪については無罪を言い渡した。検察側は禁錮2年半を求刑していたが、今回の判決により実刑は免れる結果になった。

判事は実刑を科さなかった理由として、性的暴行に脅迫や暴力が伴っていなかったため、スペイン法上は暴行の強度が比較的低いとの見解を示した。こうした暴行は「常に非難されるべき」だが、「単発的な行為」だったとしている。

ルビアレス前会長はエルモソ選手に3000ユーロの賠償金を支払うことも命じられた。この額について判事は、発生した「精神的損害」や、大勢のスタジアム観戦者やテレビ視聴者に見られていたことを踏まえると、妥当な金額だと指摘した。

判決ではまた、ルビアレス前会長がエルモソ選手の200メートル以内に接近することや、今後1年間連絡を取ることも禁じた。

ルビアレス前会長の共同被告人3人は無罪となった。共同被告人はいずれもスペインサッカー連盟の元メンバーで、キスに同意していたとの証言をエルモソ選手に強要しようとした罪に問われていた。

CNNはルビアレス前会長やエルモソ選手の弁護士、スペインサッカー連盟、国際サッカー連盟(FIFA)、欧州サッカー連盟(UEFA)にコメントを求めている。

この事件はスペイン初となった女子W杯優勝に影を落とし、その後のエルモソ選手の生活に深刻な影響が出ていた。

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