米ヤフーの「在宅勤務禁止」 ネットで賛否両論
社会学者のレイモンド・フィスマン氏もCNNに寄せた論考で、「企業の方針は面と向かって話すことで最も効果的に伝わる」「新しいアイデアは偶然の出会いから生まれる」との説を展開し、ヤフーの決定に共感を示した。
ITブログを執筆するショーン・ファーナー氏は「ヤフーが必要としているのは本社ビルの中を歩き回り、同僚と昼食をともにし、ホワイトボードの前で意見を出し合い、モニターを囲む社員だ。仲間意識を重視する小さな新興企業と同じことだ」と主張する。
一方、否定的な見方もある。
英ヴァージン・グループ創業者のリチャード・ブランソン氏は、人とうまく仕事をするための基本は「働く場所や監督の有無にかかわらず、職務を全うしてくれると信じることだ」と指摘する。
米IBMの元社員、リン・ダング氏も交流サイト「フェイスブック」のコメントで、ヤフーの方針に反対を表明。その理由として、(1)生産性の低い社員はどこにいても同じ(2)現在トップクラスの業績を挙げている社員を失う恐れがある(3)新方針は管理主義と不信感の表れであり、意欲向上にはつながらない――の3点を挙げた。