米マイクロソフト新CEOにナデラ氏、ゲイツ氏は会長退任
ゲイツ氏の後任の会長には、マイクロソフトの現取締役でセキュリティーソフトウエア大手、シマンテック元CEOのジョン・トンプソン氏が就任する。
関係者の多くはナデラ氏のCEO起用について、マイクロソフトにとって無難な選択と受け止めている。同氏は親しみやすい人柄で、マイクロソフト社内やIT業界での好感度も高い。だが斬新な考え方や外部への影響力は期待できないとの見方もある。
CEO探しの過程では、米自動車大手フォード・モーターのアラン・ムラーリーCEOなども候補に挙がったが、結局、社外からの起用には至らなかった。ナデラ氏が選ばれたことは、マイクロソフトが現状維持を望んでいることを示すものとも受け取れる。
モバイル分野でアップルやグーグルに出遅れたマイクロソフトの新CEOとして、ナデラ氏には革新的な製品投入のペースを加速させる役割が期待される。同氏の談話でも、「マイクロソフトの前には膨大なチャンスがある。だがそれをつかむためには、焦点を絞り、動きを加速させ、転換を続けなければならない」と指摘した。