記者はもういらない? ロボット・ジャーナリストの台頭
ロボットが活躍するのは、投資信託の運用成績報告書など、投資家や規制当局に提出する長大な文書を作成する場面だ。
同社の最高経営責任者(CEO)スチュアート・フランケル氏によれば、こうした作業は従来、数人がかりで何週間も取り組む必要があったが、今では独自アルゴリズムの活用により、わずか数秒で10~15ページの報告書を作成できるようになった。
ロボットが自動生成する文章では生硬すぎると思われるかもしれない。だが、同社のアルゴリズムは年々精巧になってきており、硬軟を使い分けてニュアンスに富んだ文章を生み出せるようになった。
スポーツ記事では負けたチームのファンを気遣って共感をにじませた文体を生み出す一方、規制当局に提出する報告書などの場合はできるだけ堅い表現を使うことができる。「自然言語生成」と呼ばれる分野の成果を応用した技術だ。長年の研究から、データを処理するだけでなく、文脈も考慮できるようになった。