アップルが「iPhone X」を発表 顔認識機能搭載、ホームボタンなし
サンフランシスコ(CNNMoney) 米アップルは12日、カリフォルニア州クパティーノの新社屋で発表会を開き、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の登場から10年を記念する新モデル「iPhone X(テン)」を披露した。
iPhone Xはホームボタンがなくなり、ユーザーの顔を認識してログオンできる。米国での販売価格は999ドル(約11万円)。
アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はiPhone Xの発表に当たり、かつての発表会で故スティーブ・ジョブズ氏のお決まりだった「それともう1つ」、という言葉で切り出した。
「私たちはこの言葉に多大な敬意を払っている。だから軽々しくは使わない」。クックCEOはそう前置きし、新しいiPhoneは次の10年の技術への道を切り開くと宣言した。
iPhone Xはホームボタンをなくして画面のスペースを拡大し、前面と背面にガラスを採用。フレームは医療用と同じグレードのステンレススチール製で、耐水性能と防塵性能を備える。専用の充電器の上に置くだけで充電できる無線充電にも対応した。
アップルが「スーパーRetinaディスプレイ」と呼ぶ5.8インチのOLED(有機EL)ディスプレーは、1インチ当たり458ピクセル(ppi)の解像度を実現。次世代高画質技術のHDRに対応し、色彩精度を向上させている。
ホームボタンをなくしたことで、従来のような指紋認証機能はなくなり、代わって「フェイスID」と呼ばれる顔認証技術を搭載した。前面のカメラとセンサーでユーザーの顔を認識し、持ち主かどうかを判別する。顔認識情報は使うごとに蓄積される。暗い場所でも小型照明を使って認識できる。