アップルとサムスン、特許訴訟で和解 7年の係争に終止符
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルと韓国サムスン電子がスマートフォンなどの特許侵害をめぐる訴訟で和解したことが分かった。27日に提出された法廷文書で明らかになった。7年間に及ぶ両社の係争に終止符が打たれた形だ。
両社の係争が始まったのは2011年。iPhone(アイフォーン)のデザインやソフトウエアの特徴を全面的に模倣しているとして、アップルがサムスンを提訴した。今年5月には、陪審がサムスンに対し、アップルへの5億3900万ドル(約590億円)の支払いを命じていた。
今回の和解の条件は非公表。アップルが受け取る賠償金への上乗せの有無やその金額も分かっていない。
本件の訴訟では両社に多額の費用負担が生じたほか、判決と上訴が相次ぐ展開となっていた。
2012年の陪審評決では、iPhoneなどのハードとソフト両面の特徴を模倣したとして、サムスンに10億ドル以上の賠償支払いを命令。しかし、連邦裁判所は後にこれを4億5000万ドル減額した。
法廷闘争は最終的に連邦最高裁に持ち込まれた。最高裁は2016年、特許侵害でサムスンに3億9900万ドルの支払いを命じた控訴審判決を覆し、賠償金をめぐる審理を下級審に差し戻していた。
アップルの代理人は今回コメントを控えたものの、先月の陪審評決の際の声明を参照するよう要請。このときの声明では、「本件では常に金銭以上のものが争われてきた」「アップルはiPhoneでスマートフォン革命の口火を切った。サムスンが我々のデザインをあからさまに模倣したのは事実だ」などとしていた。
サムスン側のコメントは得られていない。