米アマゾン、ドアマットなど取り下げ イスラム団体から苦情
(CNN) 米アマゾンのサイトに出品されたドアマットなどにイスラムの文様などが描かれていたとしてイスラム教市民団体、米イスラム関係評議会(CAIR)から抗議があり、アマゾンが十数点の商品を取り下げたことが分かった。
CAIRは3日、アマゾンに対し、イスラムの文様や聖典コーランの一節、預言者ムハンマドの名などをデザインしたドアマット、バスマットなどの商品を取り下げるよう要請。こうした商品は足で踏まれたり、侮辱的に扱われたりするからだと説明した。
指摘された商品は独立系の業者がアマゾンに出品していたが、アマゾンが4日までに全て取り下げた。
これを受け、アマゾンが本社を置くワシントン州のCAIR支部長は「迅速な対応に感謝する。このように不適切で不快感を与える商品のメーカーに対し、イスラム教への憎悪や偏見で商売はできないというメッセージを送ることができた」との声明を発表した。
CAIRにはその後さらに、アマゾンのサイト上でコーランの文言を配した便座カバーなどが売られているとの情報も寄せられたという。
CAIRの報道担当者はCNNとのインタビューで「私の直感では、バスマットやシャワーカーテンのような商品はメーカーが何も考えず、手当たり次第にデザインしてしまった結果ではないか」「だが一方で、意図的に反イスラムの領域に踏み込んでくる者もいる。便座を作った会社などはそうとしか考えられない」と語った。
CAIRは1997年にも、米ナイキから発売されたスニーカーのロゴが「アラー(イスラム教の神)」のアラビア文字表記に似ていると抗議。ナイキは謝罪し、商品を回収した。