マスク着用時のiPhone顔認証、少しだけ簡単に
ニューヨーク(CNN Business) 新型コロナウイルス対策のマスク着用が一般的になったことに伴い、アップルのスマートフォン「iPhone」の顔認証機能「Face ID」がほとんど使い物にならなくなっている。
そこでアップルが対策に乗り出した。iPhone向けOSの更新バージョン「iOS13.5」の試用版を試した複数の開発者が、新しいFace IDではマスクを外さなくてもiPhoneのロックを解除しやすくなったと報告している。
iOS13.5で画面を下から上にスワイプすると、ユーザーがマスクをしている場合はFace IDでその状態が認識され、ユーザーの顔を探し続けることなく、すぐにパスコード入力画面が表れる。依然として、マスクを外さなければFace IDでiPhoneのロックを解除することはできないが、パスコードを使ったロックの解除に手早く切り替えられるようになる。
iOS13.5がいつ公開されるかは不明だが、これまで通りのiOS更新スケジュールに従うとすれば、数週間以内に公開される見通し。アップルにコメントを求めたが返答はなかった。
iOS13.5ではまた、新しいソフトウェアが搭載されて、新型コロナウイルス感染者と接触のあったユーザーに通知を出すアプリの開発が可能になる。この機能はグーグルとの共同プロジェクトとして展開するもので、短距離無線技術のBluetoothを使って新型ウイルスの感染状況を把握する狙いがある。
両社は既存の公衆衛生アプリをもとに開発され、iOSとAndroidに対応させたインターフェースの最初のバージョンを5月中に公開する予定。その後数カ月以内に包括性を高めたプラットホームを公開し、ユーザーが自分で選ぶオプトイン方式で利用できるようにする。ただし、これが効果を発揮するためには数百万人が利用する必要がある。