米政府機関、ハッキング被害で情報流出 ロシアの集団が関与か
(CNN) 米商務省は13日、ハッキングの被害に遭って情報が流出したことを確認した。
商務省はCNNに寄せた声明の中で、「我々の部局の1つで侵害があったことを確認する」と述べ、「CISA(国土安全保障省サイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁)とFBI(連邦捜査局)に捜査を要請した。現時点でそれ以上はコメントできない」としている。
CISAもこの情報セキュリティー事案について確認し、「政府機関のネットワーク上で最近発見された行為について、省庁のパートナーと緊密に連携している」と説明。「影響を受けた組織に技術支援を提供し、潜在的な被害の見極めと軽減に努める」とした。
米紙ワシントン・ポストは13日、事情を知る匿名の関係者の話として、ロシア政府のハッカー集団が、米商務省や財務省などの政府機関を標的にしたと伝えた。
同紙によれば、FBIも捜査に乗り出しており、ロシアが関与する同じ集団は、サイバーセキュリティー企業のファイア・アイも標的にしていた。ファイア・アイは先週、政府機関などの顧客を守る目的で使っていた「レッドチーム」と呼ばれるツールが攻撃されたことを明らかにしていた。
この事件に詳しい人物がCNNに語ったところでは、ファイア・アイに対する攻撃には、ロシアが関与する「APT29」という集団がかかわった疑いが持たれている。
CNNは財務省や国家安全保障会議(NSC)、FBI、国家安全保障局(NSA)、サイバー軍にもコメントを求めているが、今のところ返答はない。