台湾ペガトロン、中国の2工場を操業停止に
香港(CNN Business) 台湾のペガトロンは12日、中国の2工場について操業を停止すると明らかにした。ペガトロンは米アップルの「iPhone(アイフォーン)」などの電子機器の製造を手掛けている。
ペガトロンによれば、中国の上海市にある工場と、上海市近郊の昆山市にある工場の操業を新たな通知があるまで停止する。人口2500万の上海市では、新型コロナウイルスの感染抑止に向けた厳格なロックダウン(都市封鎖)が行われている。
ペガトロンによれば、工場再開の日程については地元政府からの助言を受ける。可能な限り早期に操業を再開すべく当局者と協議するという。
今回の操業停止によって、どのような製品に影響が出るのかは不明。米ブルームバーグ通信など複数の報道によれば、ペガトロンはこれまで、工場稼働に不可欠な作業員と他の職員を工場の外に出さない仕組みの下で、上海市での操業を認められていた。
ペガトロンは、中国での新型コロナウイルスの感染拡大とそれを受けた規制措置によって影響を受けた企業のリストに加わった。
上海市は金融の中心地であり、数百の国際企業が地域の拠点を構えているが、直近の新型コロナウイルス流行の中心地ともなった。そして、「ゼロコロナ」戦略の最新の試験の場でもある。
直近の流行は3月から始まり、上海市で記録された新型コロナウイルスの感染件数は22万件を超え、このことが厳格な自宅待機命令と実業界におけるさらなる頭痛の種につながった。
中国の自動車業界は特に大きな打撃を受けている。独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は先ごろ、上海市と長春市にある工場の操業を停止すると明らかにしていた。トヨタ自動車は約1カ月にわたり長春市の工場の操業を停止している。