サイバー犯罪の被害総額、昨年は全米で1.3兆円超 FBI報告
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)はこのほど、全米で昨年報告されたインターネット犯罪の被害総額は100億ドル(約1兆3000億円)を超えたとする年次報告書を発表した。
報告書によると、2021年の被害総額から30億ドル以上増え、過去5年で最悪の記録となった。特に、仮想通貨を使った投資詐欺の件数は3倍近くに急増した。
被害を報告した人の年齢は30代が最も多かった。また、技術サポート窓口や政府機関を装った電話による「コールセンター詐欺」では高齢者の被害が目立ち、被害額の3分の2にあたる7億2400万ドルを60歳以上の年齢層が占めた。
ランサムウェア(身代金ウイルス)の被害額は約3400万ドルにとどまった。ただしFBIによれば、被害を受けながら届け出ていない企業、団体も多いとみられる。
昨年はランサムウェアグループ「Hive」による攻撃が87件報告された。FBIは今年1月にHiveの活動を停止させたと発表したが、それまでに病院や学校など、世界で1億ドルを超える被害が出た。
顧客や親族になりすまして送金を求めるビジネスメール詐欺(BEC)では、21年より3億ドル多い総額27億ドルの被害が報告された。