ビル・ゲイツ氏、「AIで5年後の暮らしはこう変わる」
ニューヨーク(CNN) 人工知能(AI)の普及は、5年後の人々の生活にどのような影響を及ぼすか――。楽観主義者として知られる米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が16日、CNNとのインタビューで持論を展開した。
AIの普及をめぐっては、国際通貨基金(IMF)が先日、世界の雇用の約4割に影響を及ぼし、適切な政策がなければ格差が拡大するとの見通しを示した。
ゲイツ氏は世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でのインタビューで、IMFの予測に必ずしも異論があるわけではないと述べる一方、歴史を振り返れば常に、新たなテクノロジーは不安とともに新たな機会をもたらしてきたと指摘。
農業技術の発達で生産性が上がった1900年代を例に挙げ、「新しい職種もたくさん生まれるなど、みんなで農作業をしていた時代よりはるかに改善された」「今回も同じようになるだろう」と語った。
医師の仕事も事務作業はAIに任せられるなど、だれもがより快適に生活できる予想図を示した。新しい機器もあまり必要なく、既存の電話やパソコンからインターネットを通してAIを利用できるようになると説明した。
同氏はまた、マイクロソフトが提携する米オープンAIの対話型AI「チャットGPT―4」の「劇的」な進化を歓迎。教育、医療分野への応用に強い期待を示した。
自身が率いるゲイツ財団の目標は、貧困国の人々が恩恵を享受できるまでの遅れを極力小さくすることだと述べ、「医師や教師の不足は欧米諸国よりアフリカのほうが深刻だ」と、途上国にとっての利点も強調した。