米軍がイエメンのフーシ拠点を再び攻撃 直後にミサイル、貨物船損傷
(CNN) 米軍が16日、イエメン国内で反政府武装組織フーシの対艦弾道ミサイルを標的として新たな攻撃を行った。米国防当局者が同日、CNNに明らかにした。
米当局者によると、米軍はフーシがイエメン国内の支配地域で発射準備を行っていた対艦弾道ミサイル4発を攻撃して破壊した。同地の商船や米海軍艦に対する差し迫った脅威だったとしている。
しかしその4時間後、フーシは紅海南部の国際航路に向けて対艦弾道ミサイル1発を発射。ミサイルはマルタ船籍の貨物船に命中したが、同船に重大な損傷はなく、航行は継続できている。
米中央軍は16日遅く、この貨物船が新たな攻撃に遭ったことを確認した。
米軍がフーシの拠点を攻撃したのは11日以来、少なくとも3回目。この時は米英軍が合同で、イエメン国内のフーシ支配地域で発射システムや製造施設、防空レーダーシステム、司令拠点など約30カ所を標的とした。
しかし米当局者は15日、この攻撃で破壊したのはフーシの兵力の3分の1に満たないと述べていた。
15日には鉄鋼製品を運搬していた米国の貨物船がフーシの弾道ミサイルで攻撃された。フーシが米国の商船攻撃に成功したのは初めてだったと思われる。
米中央軍は16日、東アフリカのソマリア沖でイエメンに向かう船舶からイラン製の弾道ミサイルおよび巡航ミサイルの部品を押収したと発表した。この際に米海軍特殊部隊の隊員2人が行方不明になり、捜索救助活動が続けられている。