預け荷物の盗難被害、5年で3億円 米空港係員の逮捕者続出
係員による窃盗の摘発に力を入れるマイアミ空港では、今年に入って逮捕した6人を含め、2012年以来これまでに31人の荷物係が逮捕された。
警察が昨年、機内に仕掛けた隠しカメラでは、係員が手荷物をあさって貴重品などを盗み出す場面を撮影。空港内の保安区域にある荷物室に仕掛けた隠しカメラにも、荷物係が乗客の荷物を探し回る様子が映っていた。
CNNの取材では、米国内の主要空港のうち係員に対して金属探知機による検査を義務付けているのはマイアミとオーランドのみ。マイアミ空港は係員が持ち場を離れる際のチェックも行っているが、それでも窃盗は阻止できていない。
ロサンゼルス国際空港では昨年、2つのターミナルで盗難の苦情が相次いだことを受けて警察が25カ所を捜索。コンピューター、腕時計、宝飾品、カメラ、高級バッグなどが発見され、空港係員16人が解雇された。
こうした捜査が奏功して窃盗の件数は60%減ったと同空港の警察は説明する。一方で、荷物窃盗はテロとの関係も疑われるとして警戒を強めている。