「幽霊船団」で自然が復活、1次大戦の歴史眠る 米マローズ湾
(CNN) 米東部メリーランド州を流れるポトマック川沿いのマローズ湾に、「幽霊船団」がある。船の多くは第1次世界大戦で連合軍を助けるために建造されたもので、使われないまま廃船となり、沈められた。
1世紀近くがたった現在、腐った船体やさびついた船首は自然に覆われている。かつて船員や乗客が立っていた場所は今、動植物であふれかえっている状況だ。
チェサピーク保護機構の最高経営責任者(CEO)、ジョエル・ダン氏は「ここは本当に素晴らしい野生生物のメッカになった」と話す。かつての艦船は、ミサゴやサギ、コウモリの巣と化した。
マローズ湾を大切にしているのは地元住民だけではない。この場所は現在、ウィスコンシン州のミシガン湖とともに、米海洋大気局(NOAA)が指定する保護区の候補にあがっている。
オバマ米大統領は昨年10月、候補地を発表。海洋保護区の候補が公式に指定されたのは、2000年以降では初めてだ。もし実現すれば、マローズ湾は現存する14カ所の保護区に加わることになる。