「幽霊船団」で自然が復活、1次大戦の歴史眠る 米マローズ湾
チェサピーク湾の広い地域では近年、20世紀半ばに農薬DDTの影響で姿を消していた鳥のミサゴが増えている。こうした猛禽類が生息数を回復するうえで、マローズ湾の独特の環境が一役買った形だ。
保護機構のトップ、ダン氏は「ミサゴはある意味、チェサピーク湾の象徴。自然保護活動に本腰を入れたときに何ができるのかを象徴している」と話す。
地元の河川はロングノーズガーなどの貴重な魚を支えているほか、チェサピーク湾はシマスズキの重要な生息地にもなっている。
ショメット氏は保護活動で、教育面の利点を柱にすえる戦略を取っている。自分の少年時代のように子どもたちにカヤックで来てもらい、船と自然が移りゆく姿を目にしてほしいとの狙いだ。
また、高校教育に船を取り入れてもらうよう働きかけていく案もある。学校で船の見学に訪れ、植物や鳥の生態を観察してほしいとの考えだ。