米国初の海底美術館、フロリダ沖にオープン ダイビング客を魅了
(CNN) 米フロリダ州北西部の沖合いに米国初の海底美術館がオープンし、同地を訪れるダイビング客を魅了している。
「アンダーウォーター美術館」は、フロリダ州サウスウォルトンのグレイトンビーチ州立公園沖の海底に開設された。巨大な骸骨の彫刻や、タコの彫刻など7点の作品を展示している。
タコの彫刻は、美術館の構想にかかわったアーティスト、アリソン・ウィッキーさんが手がけた。人工サンゴ礁を見て着想を得たというウィッキーさんは、地元ウォルトン郡にプロジェクトを提案。地元の芸術団体や人工サンゴ礁団体と連携して、メキシコのカンクンやスペイン領のカナリア諸島に続く海底美術館の構想を実現させた。
人工サンゴ礁団体は、海底の景観を損なわない彫刻の配置について助言した。彫刻はいずれも、汚染物質や有害物質を含むプラスチックなどの素材は使っていない。
美術館は海岸から約1キロの沖合にあり、入場者はダイビングしながら作品を鑑賞する。入場は無料。この展示を通じてメキシコ湾の保全の重要性に脚光が当たることを望むとウィッキーさんは話す。
展示作品は毎年最大で10点ずつ増やしていく計画。毎回潜るたびに違う海洋生物が見られることから、「文字通り、刻一刻と変わる美術館」と関係者は形容している。