米国の元サーカスゾウ、引退後は広々した保護区で余生送る

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人馴れしているゾウたちだが、森で寝たり、ゾウたちだけで数日冒険に出ることもある/Courtesy Stephanie Rutan/White Oak Conservation

人馴れしているゾウたちだが、森で寝たり、ゾウたちだけで数日冒険に出ることもある/Courtesy Stephanie Rutan/White Oak Conservation

またホワイトオークは、メスのゾウたちが以前住んでいたフロリダ州ポルクシティの飼育場も購入した。ガッド氏によると、この飼育場はホワイトオーク保護区に比べてはるかに小さく、木も保護区ほど多くないという。

アジアゾウは絶滅危惧種に指定されており、世界自然保護基金(WWF)によると、野生のアジアゾウの数は推定4万~5万頭にすぎないという。かつてはアジアの大部分を放浪していたが、現在の移動範囲はかつての15%に限られている。また彼らは、密猟、生息地の喪失、人間との衝突の脅威にもさらされている。

ガッド氏によると、このアジアゾウの群れは2組の同父母姉妹と数組の異父(異母)姉妹を含んでおり、過去2年間生活を共にしてきたという。また彼女たちはポルクシティの飼育場にいたゾウの中でも最年少のゾウたちで、(新しい環境への)順応性が最も高いと期待された。

広さ2500エーカー(約10平方キロ)の土地で進んでいる追加の建設が完了し次第、ポルクシティの飼育場から連れてくる最大20頭のゾウがこの群れに合流する。この広い土地は複数の居住区に分割して、群れごとに別々に生活させることもできるし、一部のゾウを分離することも可能だ。また、この土地にはハイテクの獣医用機器を備えた3軒の飼育施設も建設される。

第2の飼育施設は来年建設予定だが、建設は急がない、とガッド氏は言う。ガッド氏は「常にゾウが最優先」と述べ、さらに次のように続けた。

「われわれが重視しているのは、ゾウたちをこの場所に慣れさせ、平穏に過ごさせてやることだ。そして建設作業員を入れず、騒音も立てず、追加のゾウたちもすぐには連れてこないで、しばらくの間この場所全体を彼らだけの空間にしてやりたい」

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