世界最大の航空機、再び空を飛ぶ日は来るか

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オーストラリアのパース空港に着陸するAn225。エンジンは6基ある=2016年5月15日/GREG WOOD/AFP via Getty Images

オーストラリアのパース空港に着陸するAn225。エンジンは6基ある=2016年5月15日/GREG WOOD/AFP via Getty Images

(CNN) 世界の航空ファンにとって、残骸と化したアントノフAn225の姿は記憶から拭い去ることができなくなっている。

1980年代にソ連のスペースシャトルの輸送目的で建造された航空機は、冷戦後に世界最大の貨物輸送機として第2の人生を歩み、ありとあらゆる世界記録を更新した。だが今年2月末、本拠地である首都キーウ(キエフ)近郊ホストメリ飛行場で破壊された。

「夢は決して消えない」。アントノフ社は航空機のニックネーム「ムリーヤ」(ウクライナ語で「夢」の意味)にちなんでこうツイートした。世界のあちこちから連帯の声が多数寄せられた。

だがAn225は再び空を飛べるのだろうか。

その質問に答えるには、まず機体が負った損傷を検証する必要がある。

4月上旬、CNNのバスコ・コトビオ記者は同僚やウクライナ国家警察とともにホストメリ飛行場を訪れ、損傷具合を間近で確認した。

「戦争が勃発した当初から、ホストメリはロシア軍とウクライナ軍の激しい戦闘の舞台だった」(コトビオ記者)

世界最大の商用機An225は世界中に知られていた/Jack Guez/AFP/Getty Images
世界最大の商用機An225は世界中に知られていた/Jack Guez/AFP/Getty Images

「ロシア軍のねらいは飛行場を占拠して前線作戦の拠点にし、地上部隊を追加投入することだった。そのために攻撃ヘリコプターで空からの攻撃を展開した」

「始めのうちはロシア軍もいくらか成功を収めていたようだが、ウクライナ側は迅速に反応し、いかなる着陸も阻止しようと迅速かつ徹底的に攻撃した」

修復の可能性に関しては、機体の状態から明らかだった。

「機首は直接砲弾を浴びたらしく、完全に破壊されていた」とコトビオ記者。「それに加えて、翼やエンジンの一部もかなり損傷を受けていた。尾翼付近はさほど大きな影響はなく、爆弾の破片か弾丸による穴がいくつかあるだけだった」

「機首が直接攻撃されていなかったらAn225の修復も可能だったかもしれない」と同記者は言い、機体の周辺には使用済みの弾薬やロシア軍の戦車の残骸、破壊された装甲車両が散らばっていたとも付け加えた。

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