日本人の変わらぬハワイ愛、そのルーツを探る
またハワイに拠点を置く朝食カフェ兼レストランチェーン「Eggs’n Things(エッグスンシングス)」は、海外で唯一日本だけに出店しており、2010年に原宿に1号店をオープンした。
エッグスンシングス・ジャパンの最高経営責任者(CEO)、松田公太氏によると、エッグスンシングスはハワイを訪れたことがある日本人に人気があるという。
好きなものを着る
アロハシャツ愛好家のセキ・ヨウスケさん(47)は、11年から毎年ハワイを訪れており、ハワイ旅行に飽きたことは1度もないという。
セキさんは普段からアロハシャツを愛用しており、セキさんのアロハシャツ姿を見た人が自分もアロハシャツを着てみたいと思ってくれることを願っているという。
ハワイ風のシャツは日本で「アロハシャツ」と呼ばれている/Kathleen Benoza
アロハシャツは日本の芸術性とデザインの影響を強く受けている。
約50年前に創業した衣料メーカー、東洋エンタープライズ傘下のアロハシャツブランド「サンサーフ」は現在、1930年代から50年代に作られたアロハシャツの再現に注力している。
同社のブランドディレクター、中野喜啓氏(47)は、アロハシャツの研究家で、10代の頃にアロハシャツの収集を始めた。
中野氏によると、アロハシャツはハワイに住む日本人移民から始まったという。
中野氏によると、彼らはハワイでも和服を着ていたが、1800年代後半に移民の一部が日本に帰国し、その直後から和服を含む日本の布や生地の輸入を始めた。ハワイの人々はそれを見て、その生地を使ってシャツを作ったら面白いと考え、日本の模様がプリントされたアロハシャツを作り始めたという。
その後、アロハシャツの量産が始まった。ハワイの衣料品店は、日本から和服用の生地を輸入する代わりに、アロハシャツ向けのさまざまなプリント生地を輸入した。
これらのアロハシャツは今やコレクターズアイテムにもなっており、中野氏によると、購入したアロハシャツを着ることなく、収集したり、額に入れてながめるだけという客も多いという。