体の大きい乗客隣席に、フライト7時間を「立ちっ放し」
この間、乗務員に自席へ戻り、シートベルト着用の指示も受けたが、隣の乗客が自分のベルトの上に座っている状態のため不可能とも説明していた。バーコウイッツさんは離着陸の際は自席にかろうじて収まることが出来ていた。
フィラデルフィアに着陸後、USエアウェイズの担当者に被害を報告したところ本社と協議の後、補償金200ドルを提示された。しかし、金額に反発し応じなかった。この後、数カ月にわたって同社と接触を繰り返したがらちが明かず、FAAに事情を説明した。FAAは、USエアウェイズは問題は解決したとの立場であることを伝えてきたという。
バーコウイッツさんは消費者保護運動家のブログで被害を暴露したことについて、もはやお金の問題ではなく航空会社に安全規定を厳しく守らせるためと主張。USエアウェイズは立ちっ放しを強いた問題にもっと積極的に向き合うべきだとも述べている。
一方、USエアウェイズは文書で声明を発表、バーコウイッツさんに遺憾の意を伝えたものの問題は決着したとの考えを改めて表明。その上で、安全基準違反の脅しで補償金額の上積みを図るのは公平ではないとし、乗客自身が乗務員の指示に従わず安全ベルトを締めなかったことを認めているとも説明した。
体が大きい乗客への対応は航空会社ごとに異なる。サウスウエスト航空の公式サイトによると、幅約43センチの座席に収まらない乗客には搭乗前、隣の座席の購入を要望している。ただ、満席ではない場合は、追加分の料金を返還している。
コンチネンタル航空と合併したユナイテッド航空はひじ掛けを収納させて自席に座らせ、長さを延長したシートベルトを締めさせている。デルタ航空はひじ掛けを収納させるものの延長したシートベルトは使っていない。