湿地帯に巨大な陥没穴が出現、住民避難 ルイジアナ州
(CNN) 米ルイジアナ州のバイユー(米南部で見られる湿地になった入り江)に巨大な陥没穴が出現し、地元住民が避難するなどの影響が出ている。ルイジアナ州当局は、陥没穴近くの岩塩空洞の損壊が原因と見ている。
この陥没穴の規模は6日時点で直径約100メートル、深さ約15メートルで、深さが約130メートルに達する部分もあるという。陥没穴は8月3日に出現した。しかし、その2カ月以上前から地元住民らが水中で発生する泡を目撃するようになり、その後、泡の数や発生頻度が増えていったという。
地元アサンプション郡の保安官によると、陥没穴が出現した場所は150万バレルの液化ブタンが貯蔵されている井戸の近くだという。液化ブタンは外に漏れると引火性の高いガスに変化するため、井戸が破損すると大惨事となる恐れもある。そのため、アサンプション郡警察は周辺の住民に避難を命じた。
岩塩空洞は、その辺りの地下に広がるナポレオンビル岩塩ドームの一部だ。岩塩ドームは、長い年月をかけて地中に形成される巨大な塩のドームで、石油、塩、硫黄の採掘に利用される。ルイジアナ州の天然資源当局は、岩塩空洞で採掘を行っているテキサス・ブライン社に陥没穴の原因究明を命じ、現在同社が調査を進めている。