ロムニー氏、2011年の年収は10億円 実効税率14.1%
ニューヨーク(CNNMoney) 米大統領選の共和党候補、ミット・ロムニー氏の昨年の年収は1370万ドル(約10億7000万円)、支払った連邦税の額が194万ドルで、実効税率は14.1%だったことが分かった。ロムニー陣営が23日までに明らかにした。
ロムニー陣営が今年2月に発表した年収の予想額は2100万ドルだった。陣営関係者がCNNに語ったところによると、所得は年によってかなり変化する。
投資による所得が大半を占め、今年の内訳はキャピタルゲインが680万ドル、利子300万ドル、株式配当370万ドル。キャピタルゲインや配当にかかる税率は15%前後と、高額所得者の最高税率35%に比べて大幅に低く設定されているため、ロムニー氏の税率は比較的低く抑えられている。
ロムニー夫妻はモルモン教会やてんかんの子どもの支援団体に総額400万ドルを寄付したものの、このうち225万ドルのみを寄付金控除の対象として申告した。
富豪として知られるロムニー氏は納税を巡り、民主党に加えて共和党の一部からも、過去の記録を公表していないなどと批判されていた。さらに最近、10年間にわたって所得税を滞納していたとの疑惑も浮上した。
これに対してロムニー氏は、実質的な税率が13%を下回ったことはなく、一般国民に近いと主張する。米国人のうち8割は、給与税などを除いた税率が15%を下回っているとされる。
1990~2009年の申告を担当した税務事務所は、この20年間の所得税を100%納付したとする文書を発行した。さらに、同期間の税率は平均20.2%で、最も低い年が13.66%だったとの数字を公表した。
同氏が11年の寄付金控除額を低く抑えた背景には、全額を申告してこの「13%」ラインを下回ることは避けたいとの思惑があったとみられる。