アルカイダ系の2組織が同時関与か リビアの米領事館襲撃
(CNN) リビア東部ベンガジの米国領事館が今年9月11日に襲撃され、クリストファー・スティーブンス米大使ら米国人4人が殺害された事件で、米情報機関がアルカイダ系のテロ組織「イラク・イスラム国」が襲撃の中核的な役割を果たしたと分析していることが25日までにわかった。
米政府高官がCNNに明らかにした。米情報機関当局は先に、襲撃には同じアルカイダ系の「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織」が関与した形跡があると指摘しており、アルカイダ系の2組織が大使らの殺害に加担していた可能性が浮上した。
イラク・イスラム国の戦闘員はシリア内戦への介入を強めているとの見方も出ている。同組織は駐留米軍が昨年末までにイラクから撤退した後、活動を再び活発化させていた。リビアで戦闘員を勧誘しているともされ、スティーブンス大使は2008年の公電でリビアのデルナ町をこれら勧誘の中心地ともしていた。
米領事館襲撃に関連する最新諜報(ちょうほう)によると、攻撃は2段階で実施された。最初の攻撃の中心となったのは35~40人とされ、大使らの殺害現場となった領事館の主要施設を標的にしていた。このうち10人以上が「イラク・イスラム国」もしくは「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織」とつながっているとみられる。