獣舎に転落の幼児、リカオンの群れに襲われ死亡 米ピッツバーグ
(CNN) 米ペンシルベニア州のピッツバーグ動物園で4日、獣舎の中に転落した幼児がイヌ科の肉食動物リカオンの群れに襲われ、死亡する事故があった。
動物園によると、死亡したのは3歳くらいの男の子で、この日午前11時45分ごろ、観覧場所から約4メートル下のリカオンの展示舎内に落下した。
観客の知らせですぐに動物園の緊急チームと警察が駆けつけ、飼育係が11頭の群れのうち、7頭を展示舎外に移した。残りのリカオンもダーツを投げて追い払おうとしたが、群れで行動する習性のあるリカオンは逃げようとせず、飼育係と警察官が展示舎内に入っても、なかなか幼児に近付けなかったという。特に攻撃的だった1頭は、警察官に射殺された。
事故を受け、ピッツバーグ動物園と併設の水族館は閉園となった。再開の時期は未定。
リカオンはアフリカに生息する絶滅危惧種の動物で、成体の大きさはシェパード犬ほど。野生の個体は5000頭を切っており、同動物園で繁殖を試みていた。