米ニュージャージー州、サンディ被災者に電子投票認める 大統領選
(CNN) 米東海岸を襲った大型温帯低気圧「サンディ」で大きな被害を受けたニュージャージー州の当局は、6日の大統領選で被災者らに電子メールやファックスによる投票を認める方針を明らかにした。
当局の発表によると、浸水や停電で避難している住民や、救援活動で自宅を離れている職員を「海外在住の投票者」と同様に位置づけ、在外投票制度を適用する。メールかファックスで居住地の郡当局に申し込み、これが認められると、メールまたはファクスで折り返し投票用紙が送付される。記入した用紙は6日午後8時までに送り返さなければならない。
在外投票は米軍関係者や海外在住者を対象に多くの州で実施されているが、同州の一般市民に適用されるのは初めて。グアダグノ副知事は「投票所の負担を軽減するため、できるだけ電子投票や時間外投票を利用して」と呼び掛けている。
電子投票はエストニアが2007年から導入しているほか、カナダ、スウェーデン、ラトビア、スイスでも試験的に実施されている。これに対してメールをはじめとする通信手段の信頼性や機密性などを疑問視し、不正操作を懸念する声も根強い。
ニュージャージー州当局は、メールやファクスの票について本人確認の方法などを説明しなかった。特に接戦の場合、書面上の記録が残っていないと不正の可能性を検証するのが難しいとの指摘もある。ただ世論調査によると、同州では民主党のオバマ大統領が共和党のロムニー候補を大きくリードし、オバマ氏勝利が確実視されている。