公有地での大麻栽培が横行、摘発時に銃撃戦も 米
(CNN) 米中西部ウィスコンシン州の広大な国有林などで大麻の栽培が横行し、当局が取り締まりに苦慮している。米森林局(USFS)は、狩猟や釣りに訪れる市民に協力を呼び掛けているが、摘発時に銃撃戦も起こるなど市民の安全が脅かされるケースも出てきている。
ウィスコンシン州では2008年以降、9カ所の大麻農園が摘発された。最近では今年8月、シュワメゴン・ニコレイ国有林で釣りをしていた男性が偶然、農園を発見。大麻草8000本以上、計800万ドル(約6億5000万円)相当が栽培されていた。
USFSの報道官によると、男性はオコント川の土手を歩いている時、所々に木が倒された不審な土地があることに気づき、当局に通報した。連邦、州、地元捜査当局者や先住民ら約150人が出動して調べた結果、7人が逮捕された。全員が罪を認め、収監されている。裁判で禁錮10年から終身刑が言い渡される可能性がある。
USFSによれば、同国有林での大規模な摘発は過去3年間で3度目。これまでに大手密輸組織が栽培していた大麻草合わせて8万本以上を撤去した。当局は隠しカメラや全地球測位システム(GPS)、偵察機などを使って監視を続けているが、広大な林の隅々まで目を光らせるのは難しく、市民からの情報提供を呼び掛けているという。