人種間の資産格差、25年間で3倍に拡大 米大学の研究
所得格差の影響も大きい。たとえ賃金が同じように上がったとしても、白人世帯は差額を資産形成に回せるのに対し、黒人世帯では多くの場合、緊急時の出費で消えてしまう。
相続の状況にも大きな差がある。財産の相続を受ける率は白人が黒人の5倍、平均的な金額は10倍にも上る。
大学卒業時にローンを抱えている学生の割合は白人の64%に対し、黒人では80%に上る。社会人になってもローンの返済に追われれば、貯蓄を始められる時期はそれだけ遅れることになる。
研究チームは、資産格差が拡大を続け、国民の間で不公平感が募れば、米経済の持続的な成長は難しくなると懸念を示している。