米政府閉鎖の期限迫る 世論は議会に批判的
ワシントン(CNN) 医療保険改革を巡って米上下両院で続く与野党の対立は解決のめど立たず、新会計年度が始まる10月1日午前0時(日本時間同日午後1時)以降、政府機関が閉鎖されるとの見通しが強まっている。
野党・共和党が多数を占める下院で29日未明に可決された来年度暫定予算案の修正案は、与党・民主党主導の上院で否決された。同案には、オバマ政権が推進する医療保険改革の施行を1年延期することなどが明記されていた。
予算成立の期限となる30日深夜が迫るなか、下院では共和党が同様の修正案を改めて採決にかけようとしている。
オバマ米大統領は30日午前、記者団に臨時の声明を出し、共和党はわがままを通すために政府閉鎖をちらつかせて脅迫する作戦だと非難した。ホワイトハウスによると大統領はその後、ベイナー下院議長をはじめとする共和党指導部と電話で会談して説得を試みたものの、大きな進展はなかったとみられる。
共和党が強硬に反対している医療保険改革法は2010年に成立し、最高裁が昨年、合憲の判断を下した。改革実現を掲げるオバマ大統領が再選されたことで、国民の支持が確認できたとも考えられる。